2009年03月01日
ちとしゃん亭2
先日、2度目の「ちとしゃん亭」に行ってきました。以前書きましたが、これは落語家・柳家紫文さんが経営する高円寺の飲み屋で不定期に開かれる落語会です。
この日のメインは柳家喜田八師匠。中入り前に主人である紫文師匠も上がりました。
喜田八師匠は二席で「やかん舐め」と「お直し」。最初の「やかん舐め」は平成の大名人・小三治師匠が埋もれていた古典から発掘・復活させた噺だそうです。周辺にいた通っぽい人たちも皆知りませんでしたので、かなり珍しいもののようでした。紫文師匠はお得意の三味線芸。ちなみにこの人は落語家である前に三味線の師匠でして、以前は歌舞伎座などに演者として出ていたほどの方なのです。最近はちょくちょくTV・ラジオで芸をしておりますが、あの三味線のベースにはとてもしっかりとしたものがあるのです。この日は都々逸を10ほどやって得意の「長谷川平蔵シリーズ」で締めておりました。

さて、高座自体良かったのですが、この日は何よりもこの後の打ち上げがよかった。紫文さんが芸を披露したこともあって三味線を弾くモードになっていたのでしょうね。飲みながらかなり唄ってくれたのです。お得意の都々逸をはじめ、端唄や流し唄など。日本のこの手の唄って本当にお酒に合うんです。師匠に言わせると特に都々逸は日本の庶民文化の代表格。三味線がなくても手拍子でできるので、少し前まではそこら中で普通に聞こえていたそうです。時代とともに少しづつ減ってきたようですが、カラオケの登場によって完全に死滅したと言います。私はあまりカラオケが好きではないので、こういう話を聞くと非常に残念に思います。
この日、回りは見知らぬ方ばかりでしたが、都々逸や落語を通じていつの間にか会話が弾みました。喜田八師匠の二席目「お直し」に花魁に茶屋の若い衆が鍋焼き勧め色恋に発展するシーンがありますが、店のあちこちで女性に対して「鍋焼きでも食いねぇな」という声が聞こえました。日本の夜。楽しかった。
投稿者 mars_ohsawa : 2009年03月01日 14:07